歌舞伎でお馴染みの「あ〜れ〜」のシーン。
女性の帯の端を掴みくるくる駒のように回して着物を脱がせるイメージのシーンです。
ところが、「帯」を解いただけでは着物は脱げないのです。
帯を解いたら、腰紐や伊達締めというものが露わになるだけなのです。
だから「帯」は英語で言うと“belt”じゃなく、“Wide sash”と言うべきなのです。
西洋のドレスに登場しますよね、サッシュ。
「飾り帯」とでも呼ぶのでしょうか。
お着物と同じ素材・色・模様では用をなさないのが帯だと私どもは信じています。
着物に足りないものを帯で補い、帯に足りないものを着物で補う。
それを容易に仕上げるのが着る人のマジック。
それがコーディネートだと思っています。