異常な猛暑と妙な進路の大型台風で日本列島も混乱ですね。
今年も千本ゑんま堂 引接寺から通知が届きました。「お精霊迎え」です。
真言宗のお寺で閻魔様が本尊として祀られています。
京の三大風葬地「化野・鳥部野・蓮台野」の間に閻魔堂はあります。「嘘をついたら舌を抜くぞ」で有名な極楽か地獄を裁定される閻魔様です。寺の開基は小野篁公。
年に一度お盆の間、各家にお帰りになるご先祖様の霊のことを親しみを込めて「お精霊さん」と呼び、先祖供養は宗派を超えてできます。
私の幼少の頃は孫の守りをするおばあちゃんの溜まり場で、立派な山門のお寺でしたが、消失後はえらいさっぱりした佇まいになってしまった。
が、この時期どこから湧いてくるのかと思うほどの人で賑わいます。
先祖の戒名を書いた水塔婆を受取りご本尊・閻魔大王様にお参りして奥へ。
本堂裏には水場があります。
まず塔婆の下方にお水を三度かけ、柄杓の上に塔婆を乗せ静かに水の流れに浮かべます。
これを塔婆流しと言います。
水の流れと蝉時雨。盛夏ですね。
最後に鐘撞堂へ行き「迎え鐘」を水塔婆の数だけ撞きます。
お寺の雰囲気はおどろおどろしさは無く優しい雰囲気です。閻魔堂狂言のあるお寺です。
家に帰って「精霊馬」をこさえます。
キュウリの馬はあの世からお精霊さんが速く帰って来られますように。
ナスの牛は、ゆっくり還って下さいますように。
そういう願いを込めて作ります。
宗教行事の一言で片付ければそれまでですが、子供も一緒になり楽しむ昔からの行事です。
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