夏は夜
月の頃はさらなり
闇もなほ螢の多く飛びちがひたる
また ただ一つ二つなど ほのかにうち光りて行くもをかし
雨など降るもをかし <枕草子 第一段>
夏はなんと言っても夜がいい。
満月の時期は尚更。
闇夜もなお素敵。螢が多く飛び交っているのがいいです。
また、ただ一つ二つなどと、仄かに光りながら螢が飛んで行くのも面白い。
雨など降る夜も趣があります。<枕草子 第一段>
今朝、上賀茂神社を覗いてみました。
境内に、それはそれはきれいな清流が流れ込んでいます。
「本殿」を挟むように、北西側からの御手洗川に北東側からの御物巳川が「細殿」の背で合流し「ならの小川」と名を変え境内を下る。
「ならの小川」の由来は、かつてはほとりにその葉で神饌を盛る楢の木が茂っていたためとされます。
奈良の都とは関係ありません。
土屋の玉砂利を熊手で綺麗な線を描いている向こうの舞殿すぐ横の端で神官がならの小川に向かい朝拝されています。無言でしょうか、お声が聞こえませんでした。
御物已川が山間を流れる川の風情があるのに、ならの小川は水量も多いのにたおやかな流れとなり、この時期とても心地よい。
夜8時、もう一度向かいました。
湿気の多い無風。絶好のチャンスです。
しかも満月。
人も多かったですが蛍もいっぱい。
川を上流に飛ぶ螢が石橋を越えるとき、容易に螢が捕まえられました。二度も。
小さな子連れの親御さんに二度ともあげました。
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