京都人に京都の中心はと尋ねると、たいてい六角堂という答えが返る。
祇園祭の山鉾巡行の順を決める「くじ取り式」も江戸末期まで六角堂で行われていたほど。
桓武天皇の延暦12年(793)、長岡京より平安京へ遷都の際、六角堂が道路の中央に当たるため天皇が遷座を祈願されたところ、御堂自ら5丈(約15m)ばかり北へ退枯れたという伝説があり、そのとき道に取り残された礎石を「へそ石」と呼ぶようになったそうです。
京都の中心を人体に例えて「へそ」と呼ばれるようになったようです。
この六角形のへそ石、なんと明治10年まで六角通にあったのです。
京都のど真ん中、道の真ん中に居座っているのも面白いけど、人と大八車くらいならまだしも、クルマが通るとなるとそうもいかず、六角堂に入ってすぐの位置に移したそう。
六角堂の正式名称は紫雲山頂法寺。
天台宗の単立寺院で、本堂の形が六角形なので六角堂と呼ばれています。
聖徳太子創建の古刹であるにも関わらず、華道家元池坊が住職を務め、いけばな発祥の地としての印象が強いです。
御堂北側の聖徳太子が身を浄めた池の畔にあった僧侶の住房を「池坊」と呼び、代々の住職・池坊が仏前に花を供える中で様々な工夫を加えて室町時代の「いけばな」成立に至る。
東福寺禅僧の日記「碧山日記」に、寛正3年(1462)に池坊専慶が挿した花が京で評判になったことが記されています。
聖徳太子建立と云われる古いお寺。
烏丸通のスターバックスのあるビルからガラス越しに観る姿がオシャレで美しい。
京都に数あるお寺の中で、高層ビルの間に建ち、それをも取り込む存在感が魅力です。
「伝統」って何?
それは、古さの押し売りでなく時代にマッチすることこそ大事だと考えさせられました。
専属カメラマン?
※六角堂は西国三十三所の第十八番札所なので、西隣のスターバックスのある10階建のビルは「West18」といいます。
もうお気づきでしょ、池坊さん所有のビルです。