京に来て うれしとおもふ しつかなる
利休ごのみの 宿の一夜を 勇
端午の屋根に菖蒲を葺く軒菖蒲
京の老舗旅館三家「柊家」「俵屋」「炭屋」の中では炭屋が一番最初に始めた。
炭屋は京都人なら誰もが知る憧れの宿。
一歩踏み入れば、そこは
街中とは思えない、まさに市中の山居。
茶室としても使われる様々な客室。
昭和初期を代表する庭師、
3代目加藤熊吉が手掛けた
道すがらの露地。
蹲踞(茶室前の露地に設置される手水鉢)は
大阪城築城の際に献上されたものの
余って使われることのなかった石で幅180cm
「残念石」と呼ばれています。
ま、京都ではたとえゴールデンウィークでも
地元の宿に泊まる習慣は無いので憧れだけですが。
「軒菖蒲」とは5月4日の夜に菖蒲と蓬を束ねたものを軒に飾り(投げ上げ)、5月5日を迎え、不浄を祓うという平安時代からみられる風習です。
5月5日は五節句の端午の節句にあたります。
端午の端は「はじめ」の意味で、「端午」は5月最初の午の日のことです。
奇数が重なり合う日を尊ぶ中国の思想や、「午」と「五」が同音であることから、奈良時代以降、5月5日が端午の節句として定着していったようです。
京都らしい一日だけの贅沢な しつらい「軒菖蒲」。
旧暦5月は雨期で悪病のはやる時期でもあり、邪気や災厄が家に入り込むのを防ぐために香りの高い菖蒲や蓬を軒先に置くという端午の節句のみの風習です。
農耕民族だから男は戸外に、女だけが家に閉じ籠り田植えの前に穢れを祓い身を清める儀式を行う風習がありました。これが端午と結び付けられていったようです。
端午とは元々女性の節句だったのです。
それが鎌倉時代、「菖蒲」が「尚武(=武を重んじること)」と同じ読みであり、葉の形が剣を連想させるため、端午は男の子の節句とされ、男の子の成長と健康を祈るものになりました。
ということで我が家でも軒菖蒲を。。。