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なんばのおやまはん

当主のひとりごと (BLOG) 2024.08.11

「玉蜀黍」

漢字で書くとこうなります。

日本へは16世紀に渡来したそうです。

日本は島国だから舶来品に強い関心を持ちます。

そして舶来モノに「唐」や「南蛮」の文字を冠す習慣がありました。

 

玉蜀黍を持ち込んだのはポルトガル人でした。

その当時すでに中国から伝来していた「唐黍(もろこし)」に似ており、舶来もろこしなら「唐」の字を冠すると「唐唐黍」となってしまうので、別の漢字「唐蜀黍」に変え、黄金色の実が美しく並ぶことから「玉(=宝石)」の文字を当て「玉蜀黍」になったそうです。

呼び名も「唐のモロコシ」から「トウモロコシ」に。

 

しかし京都では昔から「なんば」と呼んでいました。

トウモロコシの別名「南蛮(きび)」から来たらしいです。

 

地方には他に様々な呼び名があると聞きもっと驚きます。

 

 

そして「おやま」。

「女形」や「女方」と書き、

歌舞伎において若い女性の役を演じる役者を指す言葉です。

つまり本物の「女」でないものが「女」の形をする

という意味にとっていいと思うんです。

 

最近では「なんば」丸々1本を買わず、ぶつ切りを「コーン」などと呼んだりします。

私の子供の頃には、夏になると「なんば」丸々1本を焼いてくれたものです。

そういえば、なんばの皮が数日天日干ししてあったなと思ってたら、いつもおばあちゃんが縫い糸とこんばさみ(糸切りばさみ)、綿を持って何やらやってるなと思ったら、こんなものを作っていました。

昔の人は凄いです。

祖母は昭和になっても日本髪を結ってたらしく、娘時代はこういった自作の人形で遊んでたのでしょうね。

子供の頃、まるで手作りの手工芸って興味がなかったので、遊び方も何も聞いていませんでした。

 

たった一つ、この「なんばおやまはん」が残っているだけです。

 

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