お祭で一番人気は獅子舞です。
獅子舞は日本一多い民俗芸能と云われています。
今宮祭の獅子舞は2人で1匹の獅子を演じます。
獅子頭は木製ですが、丸彫りだと10kgほどになるので薄い部材を組合わせる寄せ木造りで1.5kg程度らしい。
胴体は薄い油単(ゆたん)を纏っている。赤と緑の油単の獅子がいます。
舞うという芸は見ませんしお囃子もなく、頭を噛んでもらうと無病息災でいられると云われています。
こどもにとって、どうしてもその顔が怖いらしく、怖がる年代が一番可愛らしく子供らしい時期ですよね。
季節は牡丹の時期になっています。
「花王」と呼ばれる牡丹。建仁寺は法堂を囲むように満開。
こんな伝説があります。
中国の伝説上の猛禽・獅子にもたった一つの弱点があった。
その体内には「獅子身中の虫」と呼ばれる虫がいて、獅子の体内に寄生し肉を食い、終には倒してしまうと云う。
だが、その寄生虫は牡丹の花から滴り落ちる樹液で死ぬ。
だから獅子は牡丹の花の下にゐる。
「梵網経」というお経の中に「師子身中の虫、自ら師子の肉を食う」という例えがあります。
仏弟子の中にもこの虫のような者がいて、仏教徒の顔をしながら、実は仏法を破っていると警告しているのです。
転じて味方でありながら内部から禍をもたらしたり恩を仇で返すこと、これが「獅子身中の虫」という諺になった。
百獣の王といわれるライオンでも、内部からの禍はおそろしいということ。
どこかの国に金もらって日本に入り込むスパイ。絶対そうだと思うのいますよ。
西洋のドレスは色の取り合わせをデザインで立体的に構成するのに対して、日本の呉服は畳んでしまえるし文様で見せる独自の芸術です。
外国の方は文様の出典に興味があるようです。
近年、帯の文様に関する質問が増えています。
私どもも「牡丹唐獅子図」なる袋帯を製作しました。
裏太鼓は金銀の獅子になった凝ったつくりです。
そういえば必ず獅子は牡丹の傍にいます。
この謂れを探してるうちに私も初めて知りました。
netは自由に何でも発信できます。だから獅子は牡丹の花が好物で食いちぎるとか無茶苦茶な記事が多々あります。
日本の昔の絵にそんな図はありませんよね。
「獅子身中の虫」という諺を知れば、この文様の奥深さを知り得ます。