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待てば甘露の日和

当主のひとりごと (BLOG) 2024.06.08

二百五十とも三百株とも言われる花が咲き詰めた庭。

布袋さんも花に埋もれていました。

今夜から雨らしい薄陽の射す日。

梅雨前線が日本列島のかなり南にあるので、梅雨入りは再来週あたりでしょうか。

四条から花見小路を下がって突き当たりが建仁寺で檀家のある寺なので花見小路を突き抜け境内に駐車します。

花見小路は相変わらずインバウンドでガイジンさんだらけ。

 

紫陽花じゃないんです。

額アジサイのように見えても「甘茶」の花です。

山アジサイの変種で紫陽花とは全く性質が違い、殊に葉がまるで異なる。

一般的な茶葉同様、葉を摘み取り蒸して乾かす。

ただし四月の新芽でないといけないそうです。

嗜む際も日常のお茶と全く変わらない。

ところが、なんと飲み物としては砂糖水より甘い。

 

これが甘茶なのです。

実際に味わってみると本当に甘い。

お茶うけの塩芳軒の櫛形落雁より甘い。

 

お釈迦さまが誕生した時、龍が口から何かを吐いた。

それが甘露。

その甘露とは甘茶のことだったのです。

「甘露庭」の名の由来です。

庭にちょっと下りてみました。

 

関守竹で南には行けなかったです。

 

まさかお庭を観るだけでなく、甘茶を体験できるとは、「待てば甘露の日和あり」でした。

 

 

京都最古の禅宗寺院で名高い建仁寺。その塔頭霊源院。 小さなお寺です。

鎌倉末期から室町にかけ、京都五山と鎌倉五山の禅僧たちによって栄えた漢文学・五山文学の最高峰寺院とされ、この寺院から室町時代の五山派を代表する学僧が数多く輩出されました。

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