歳を重ねると「食」の好みも変わってきますね。
若い頃は「肉(絶対牛肉)」じゃないと「おかず」じゃないと豪語していたのが今じゃ不思議(o´д`o)
猛暑のせいか長くまともなネギが食卓から消えてました。
京都でネギと言うと青ネギを指します。
西日本は青ネギ(葉葱)、東日本は白ネギ(根深葱)のイメージがありますが、物流の発達で薄れてきているようです。
子供の頃「ネギ」としか呼ばなかったのに最近、「九条ねぎ」と呼ばれるのに違和感を覚えます。
それは京都の家庭では「おかず」としか呼ばないものを「おばんざい」とあたかも京言葉のように呼ぶのに似ています。
「おばんざい」とは1964年に朝日新聞のコラムで連載されたタイトルが全国的に広がったもので、京都の家庭では皆「おかず」としか呼んでおりません。
「京都ブランド」は京都人が思う以上に評価が高いようで、「おばんざい」「九条ねぎ」と呼ぶ方が古い京の都の奥深い秘密めいた高級感が漂うので、お商売をなさる人の気持ちは解らなくはないのですが。
私の子供の頃、特に西陣地区では多くの家庭が西陣関連の仕事に従事されていたので主婦は家にいる人が圧倒的に多く、スーパーができる以前は八百屋はありましたが、「振売」と呼ばれる農家のおばちゃんが大八車で朝採りの野菜を積んで売りに来ていました。
大八車はほぼ軽四に変わりましたが「振売」はあります。
レッテル不要の自家製野菜が売りですから、ブランドめいた「九条ねぎ」という呼称も必要なかったのだと思います。
ネギはネギでしかないのです。
話は元に戻り、なんで今こんなものをと言われそうなものが食べたくなります。
「ネギと揚げの炊いたん」
ネギの葉の中にとろりとしたゼリー状の「あん」が入り、より旨みが増します。
ネギも揚げもよく出汁の浸み込んだ方が好きです。生姜をおろしたのを乗せて。
「人参葉のおしたし」
金時人参だけが好きで、人参葉ばかりしか残らないとよく祖母に叱られてました。
「小蕪のお漬物」
どれもご馳走ではなくごく普通の「おかず」です。
今日はこの冬一番の冷え込みですね。
ってまだまだ紅葉は見頃ですが。。。
こんな日は「すき焼き」ですね。
「箔」とは「お絹のお話」を参照していただくことにして、金銀真珠などの箔を用いた屏風や呉服は値打ちが上がることから、「箔がつく」とは値打ちや評価が上がると言う意味です。
時折、食べ物に本金箔をかけて出すお店がありますが、自作の料理に自信がないのかと思ってしまいます。