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春の再来

当主のひとりごと (BLOG) 2023.04.01

都をどりが7年ぶりに本拠地・祇園甲部歌舞練場に還って来た。

令和の大改修を経ての柿落(こけらお)とし公演です。

念願の下手奥の桟敷(さじき)を独占です。

 

開幕ベルが鳴り舞台幕と両側桟敷の幕が上がる。

桟敷上手に黒紋付の地方(じかた)、下手桟敷にはお囃子(はやし)の舞妓が並ぶ。

だが、正面舞台には誰もいない。

♪都をどりはー♪  黒紋付の一人が綺麗な声を張り上げる。

♪よーいやさぁー♪ 可愛い声の重なりに拍手が起こる。

立方(たちかた)舞妓(まいこ)は舞いながら左右の花道から同じ進み具合で等間隔でないといけないので、両サイドとも列の先頭、しんがり、中央の3人は実は芸妓(げいこ)なのです。

祇園甲部の芸舞妓さん総て、都をどりの時は地毛(じげ)なんです。

意気込みが伝わりますよね。

をどりが幕を閉じれば、お茶をいただきます。

お裏さんですね、流派は。

代表で一人だけ舞妓はんが運んできてくりゃはります。

菓子皿だけはお持ち帰りできます。

茶碗までこっそり持ち帰ろうとする人がいるようで困ったものですね。

 

 

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